居場所をください。




私は瞬とリビングの奥の和室へと来た。


「あー、美鈴ちゃんやーっときた!」


「遅くなってごめんね。

やってるー?」


「見りゃわかるっしょ!」


そこには細長い紙に書かれた

"happy birthday"


「ってかクレヨンって!」


「玲奈ちゃんが貸してくれたんだよ~。」


「えぇ!玲奈ちゃんのなの?

いいの?」


「いいよ。玲奈あんま使ってねーし。」


「しかも手書き。」


「手作り感あっていいっしょ!」


「それもそうだね。」


これはこれでいいのかも。

私たちっぽくって。


「失礼します。

美鈴ちゃんお茶どうぞ!」


「あ、ありがとうございます。

いただきます。」