「お待たせいたしました。」
店員さんはすぐにたくさん持ってきてくれて
私はただただ商品を見つめる。
見た目は安いのと大差ないのに
どうしてこんなに桁が多いのだろう。
「どうぞ、お手にとられてご覧ください。」
「あ、はい。」
そう言われて手に取ると
それはそれは柔らかくて……
「そちらはシルクで出来ており、
夏は涼しく、冬は暖かく、保湿性も保つことができ
肌に触れるものですから快適に過ごすことができます。」
な、なるほど。
質がかなりいいのか。
下着、とひとことにいっても
シャツもパンツもあるのか、そりゃそうか。
「こちらの靴下は防菌防臭効果のある生地を使用しており、
また吸収・速乾性もあり
長く靴を履かれる方におすすめです。
またここが厚く作られているので
長時間歩いても疲れにくく
デザインもとても人気なものです。」
……この靴下なんて、1足3,000円だよ?
私なんて3足1,000円だよ、いつも。
「じゃあこれとこれとこれ、
お願いします。」
「ありがとうございます。」
「え、もう決まったの?」
「基本的に俺迷わないしな。」
「………じゃあ私もこれとこれとこれとこれで。」
「かしこまりました。
ありがとうございます。」
結局私はシャツ2枚とパンツ2枚
恐らく長曽我部さん好みの物を選んだ。


