居場所をください。




「あのさ、俺らまだ付き合ってるんだよな?」


「私が聞きたいよ、それ。」


「そ、ならよかったわ。」


そういった貴也は去年と変わらない笑顔を

私に向けた。


「これ。」


「あ…指輪…」


それにネックレスとブレスレット。

ちょっと久しぶりだね。


「手。」


貴也は私の左手をとり

指輪とブレスレットを付け、

前から抱きつくように

私の首に手を回してネックレスを付け、

離れるタイミングで


「……っ!!」


キスをした。


「…………おかえり。」


「ただいま。」


ふふ、久しぶりだね、この感じも。

今すっごい幸せだ。