居場所をください。




そして私たちは楽屋へ戻った。

17時開演の今日は16時から支度を始めれば

十分間に合う。2時間も暇だ。


「……ねぇ、私もみんなのブレスレットしたい。」


「みんなって、8個?

ラバーバンドだぞ?そんなつけたら

絶対邪魔だと思うけど。」


「えー、いいじゃん。」


「まぁアンコールからなら

別にそこまで反対はしねーけど……

ってかあったかなー。」


「いいよ、買いにいく。」


「……………は?」


「だから、買いにいく。」


「いや、どこに?」


「長曽我部さんってバカなの?

物販にだよ。」


「バカはお前だろ。

お前が出てったら即バレだわ。」


「えー、そうかな。

逆に平気な気がするけど。」


「はぁ?」


「だって私のライブだよ?

こんな髪色他にも絶対いるし

まだ素っぴんだから髪の毛もまとめて

サングラスかけて

サンプルのツアT着て、

ショーパンとか履いて行けば

絶対バレないよ。

そんな人たくさんいるもん。

あとはみんなの先入観でしょ。

五十嵐美鈴がこんなところにいるわけない

っていう先入観のおかげでバレないよ。」


「いや、でもなぁ…」