居場所をください。




「あ、美鈴ちゃん。

お疲れさま。」


「うん、佐藤さんもお疲れさま。

この部屋?」


「そうだよ。

どうぞ。」


「ありがと。」


「長曽我部さんは?」


「お茶入れに行ったよ。」


「……なんか疲れてる?

元気ないね。」


「んー、もうすぐ終わっちゃうんだなーと思って。

明日が最後でしょ?なんか寂しくて。」


「はは、まだ寂しくなるの早いよ。

今日はまだ今日のお客さんが来るんだから。」


「そうだね。」


「それに、ツアーは終わるけど

終わればまた次が始まる。

寂しいだけじゃないよ。

終わりは始まりの合図だって

咲の歌でも言ってたし。」


「……はは、もうさー、

なんか佐藤さんがそういうこと言うと

こっちが照れるよー。」


「はは、そう?」


「うん!すごく!

佐藤さんも夏休み、旅行とかいくの?」


「まぁ行くけど

でもバレないように別々で行くんだよ。」


「え、そうなの?」


「次ばれたら俺も終わりだしね。」


「……佐藤さんも大変だね。」


「仕方ないよ。

自分で決めたことだしね。

でもたまに、俺をかってくれてる長曽我部さんを

裏切ってることが嫌になるときもあるけどね。」


「……私ね、長曽我部さんは

気づいてるんじゃないかなって思うよ。」


「え?」