居場所をください。




「あれ、もう美鈴ちゃん完成してる~。」


「今日は早いよね。

ご飯食べに来た~。」


お寿司を物色してるユリ姉に

私も近づく。


「……美鈴ちゃん先にとって。」


「え?ユリ姉からでいいよ?」


「美鈴ちゃんが食べたものを

同じ量を食べることにする!」


「あぁ、ダイエット?

でもライブ前はしっかり食べなよ。

体力使うんだから。

私もライブ前はいつもしっかりめに食べるよ。」


と、いいつつ、私が先にお寿司を取る。

大皿だからみんなと分けなきゃだけど。


えーと、サーモンにいくらにエビにイカに……


「よし、こんなもんかな。」


合計7貫とった。

お寿司なんてひさしぶり。

何気に高カロリーだしね。


「美鈴ちゃん、それだけでいいの?」


ハルが隣から聞いてくるけど


「え?結構とっちゃったけど。

まぁこんなもんじゃない?」


「本当はその大皿、3枚あって

俺たち男だけで2皿食べちゃって

さっきユリ姉に怒られたところなんだよね。」


「えぇ!?

じゃあこれ一皿を二人で食べたってこと!?」


「そう。」


「男子の食欲はすごいね…」