居場所をください。




それから私はシャワーを浴びて、

髪の毛も乾かさずに佐々木さんのところへ向かった。


佐々木さん曰く、

乾かさずに来てくれた方が手間がかからない、と。

まぁどうせブロウされるしね。


「はい、とりあえず着替えね。」


そして渡されるヌーブラ。

私の全然盛り上がっていない胸は

長曽我部さんだけでなく

佐々木さんの悩みでもあるらしい。


「はーい。」


「がっつり盛ってよ?」


そしてブラジャーよりも

ヌーブラの方が盛れるらしい。

まぁデコルテががっつり開いたワンピや

ミニドレスを着たりもするから

普通のブラはどっちにしてもダメなんだけど。


「着れたー。

ファスナー閉めてー。」


そして衣装はすべて後ろファスナー。

化粧が落ちないように、髪型が崩れないように

下から着れるようになってる。全て。

アンコールで着るツアTまでもが

私のだけ後ろファスナー。


「はい、オッケー。

じゃあ座って。」


「うん。」