居場所をください。




「よし、とりあえず沖野さんの花と写メ撮る。」


「まず沖野さんかよ。

まぁいいけど。」


最初に沖野さんの花と写メを撮り、

それから隼也や咲さん、各社、

そしてファンのみんなからの花とも写メを撮った。


「そろそろ行こう。」


「うん。」


私は2階スタンド席に座り、

ダンサーたちの動きや、バンドの音響などを聴く。

そしてその場で私もマイクを使って本気で歌い、

席を移動していく。


音は各会場、響き方が違ってくるから

毎回自分の耳で確認をする。

それから音楽ディレクターと

最終チェックをしていく。



そして最後にステージにたって

客席とライトを確認。


会場は初日の埼玉の方が広いけど

ステージはここが一番長い。

私自身の足で歩いて、走って、

ちゃんと感覚を覚えていく。


「そろそろリハをしよう。」


「うん。」


「イヤモニ。」


私はイヤモニを受け取り、

セリで一端下へと下がってから

リハをはじめた。