居場所をください。




「まぁでもハルは納得だけどね。

ダンスだって誰よりもうまいし

年齢も美鈴ちゃんに一番近いし

それで見た目があれだしね。

あとは振り付け考える力だけでしょうね。」


「まぁハルは覚えるのは早いけど

自分では一切考えないもんね。」


「ついでに指導力もない。

ハルは瞬がいなきゃダメでしょうね。」


「っていうかみんないなきゃダメだし。

これからも全員揃ってお願いしますよ。」


「はは、それはこっちのセリフ~。」


「さーて、今日もやりますかっ!」


「バンドさんたちと

ついでに長曽我部さんもまだだよ?

ついでについでにたっつんも。」


「いいじゃん、CDで踊ろうよ。

佐藤さんはいるし。」


今は1分たりとも無駄にしたくない。

もう少しでこのステージは終わりを迎える。


それが寂しくてたまらない。

長い月日をかけ、成長してきたこのステージが

もうすぐ終止符を打つのは

本当に寂しくて、切ない。


このメンバーで、あのステージをやるのは

あと2回しかない。


このステージがなければ

このメンバーたちにも会うことはなかったんだ。