居場所をください。




「そういえば、ダンサーブレスレット

売れ行きどうなの?」


「さぁ?

長曽我部さんそういうの

絶対教えてくれないじゃない?

でも女は亜美か莉子かなーと予想。」


「ユリ姉も負けてないって。」


「えー、あんまり私の赤見ないし。」


「たぶんねー、ハルのオレンジと少し似てるんだよ。

この前オレンジかと思ったら赤だっだもん。

ライトの辺り具合でオレンジにも赤にも見える。」


「あ、だからやけにハルのオレンジを

見かけるのかな。」


「たぶんそうだよ。

あれ全部オレンジだったら

ハル人気半端ないよ。」


「はは、それならいいけどなー。」


「ところでたっつんは?」


「別の仕事。」


「え、たっつんって私の専属じゃないの?」


「そういう大人の事情は

私にはわからないけど。

結局専属ってハルだけだし。」


「え、ユリ姉は違うの?」


「そうだねー。

結局私も違うねー。

瞬はなんとなくそんな気がしたけど。

でも専属でも、そうじゃなくても

一公演の出演料は一緒らしいし

まぁならいいやって。

いつ切られるかわかんないけど。」


「ユリ姉は切らないよ!」


いなくなったら困る。

誰が私の背中を押すの~。