居場所をください。




「でもさ、落ちたとしても

歌は続けるんでしょ?」


「まだわかんないよ。

でも歌手続けてる間はきっと

小さくてもライブとかはやると思う。」


まぁそういうの決めるのは

私じゃなくて会社だけどさ。

私は決められたレールを走るだけ。


「美鈴ちゃん!」


「あ、優輝。

お風呂入ってきた?」


「入った~!」


そういって私に駆け寄ってくる優輝。


「虫に刺されるからここにいようね。」


私は虫刺されとかもうるさく言われるから

藍子にジャージ上下借りて、

蚊取り線香の横を陣取ってる。


もともとあんまり虫刺されとか

されないけどね。

そういう体質なのかな。

虫に好かれない体質。


まぁ痕になったりしないけどさ。


「キラキラ~。」


「優輝もやる?」


「やるー!」


「じゃあ一緒にやろうね。

触ると熱いからね?」


「うん!」