居場所をください。




「美鈴ちゃん。」


私が唖然としたまま

ママが出ていったドアを見つめてると

優輝が話しかけてきた。


「ん?」


「新幹線見たい~。」


「新幹線?

優輝は新幹線好きなの?」


「すきー!」


「はは、そっかそっか。

じゃあ行こっか。

でも優輝眠くないの?」


私が優輝にそう聞くと


「優輝はお昼食べてすぐ寝て、

さっき起きたところだよ。」


と、6年生の加奈子が教えてくれた。


「そっか、じゃあ行こっか。

支度するからこっちおいで。」


「うん!」


私はとりあえずママの部屋に入り、

優輝のオムツや着替えを……あれ?


オムツ……ない。


「……優輝、もうトイレでおしっこするの?」


「優輝、赤ちゃん終わったー!」


えぇ!まじすか。

なんで?前までトイレトレーニングは

3歳過ぎてからだったはずなのに……………


……まぁいいか。

じゃあ着替えだけで。

あとタオルね。


よし。