居場所をください。




ずっと嫌われたくなくて

見捨てられたくなくて

必死でいい子を演じてたけど


そうじゃなくて、

ありのままの私を受け入れてくれる

そんな居場所が私は欲しかった。


"もうそんなに頑張らなくていいよ。

それでも離れていかないから。

もう無理して笑わなくていいよ"


そういう場所が欲しかった。


無条件で愛してくれる人を

ずっと求めていた。


そう願うのに、大人からは同情され

友達には裏切られ

人を信じることをやめてたんだ。


「でも長年の癖だからかな。

頑張ることをやめることができないでしょ。」


「はい…」


「私もそうなんだ。

愛されることに必死すぎて

手の抜き方がわからないよね。」


「はい、まさにその通りで…」


「美鈴ちゃん見てると本当にそう思う。

昔の自分見てるみたいで

たまに美鈴ちゃんを見たくないくらい。

あ、別に美鈴ちゃんが嫌な訳じゃないけどね?

昔の嫌いな自分が思い出されるだけだからね?」


「はい。」


「美鈴ちゃんの新曲、wandering聴いててさ

もうほんとに共感するんだよね。

結局居場所はなかなか見つからなくて

だから走りまくって、それもまた嫌になるのに

ここから降りる勇気はなくて

結局また走り続けてさ。

私は私でいることはできなくて

いっつも演じてなきゃいけなくて

たまに社長に頑張りすぎるな、とか言われるけど

お前が頑張れって言ったんだろ!とか思っちゃって

ほんと素直じゃないよね。」


「わかります。

私も最初痩せろって言われて痩せたら

今度は太れっていわれたり

気を抜くなって言われたかとおもえば

ちゃんと休めとか言われたり

たまに、どうすればいいのかわからなくなります。」


「私もまだその段階。

答えは何年たっても出てこない。

だけどひとつ言えることは

私を支えてくれるファンの子達だけは

裏切れないなって。

今まで嘘ついたこともあったけど

そのせいで離れていった子達もいる。

だからもう私は私でいる努力をすることにしたの。

もう嘘はつかない。偽らない。

私は私でいる。

そう決めたから、テレビはもうほとんど出ない。

昔からある番組でお世話になったところは出るけど

自由のないテレビは出ないことにしたの。」


「……それもわかります。」