居場所をください。




それからみんな揃って、時間になったから

とりあえず私が踊るところから。


瞬と長曽我部さんがこちらを見て

確認している。


なにかを話しながら。


私はそんな中、マイクを持ち

躍り、歌い続ける。


だけど、その瞬間


「美鈴ちゃん!!」


転ける、そう思った。



ドンッ


私が落としたマイクの音が響き、

そのあと私が倒れた音が鈍く響き、

みんなの視線は私へと集中した。


「……ってて……

はは、恥ずかしいー。

真面目に転けたよ。」


「大丈夫!?

ケガは!?」


そこに佐藤さんが慌ててきた。


「大丈夫。立てるし

ただ転んだだけだから。」


私はそういって立ち上がった。


「よし。

止めてごめんね、またお願い。」