それからお金も払って予約も取って
薬も受け取って、病院を出た。
「さー、遊びに行こう!
どこいくの?」
「着いてからのお楽しみだな。」
長曽我部さんはそう言うと
代車を走らせた。
いつもより狭い代車でも、
二人で、プライベートなら
全然問題はなし。
「そういや映画あるじゃん?」
「あぁ、私が死ぬやつね。」
「配役、全員決まったらしい。」
「へー!
主人公というか、私の彼氏役?誰?」
「同い年の矢島将太くん。
しってるか?」
「あー、知ってる知ってる。
私が好きそうな顔してる人でしょ?」
「そうそれ。
会ったことないと思うけど
緊張するなよ。」
「あんまり人見知りしないから大丈夫。
っていうか顔合わせの時、
長曽我部さんも来るでしょ?」
「まぁ俺か佐藤が行くな。」
「なら平気でしょ。
顔合わせ楽しみだなー。
矢島将太くん?ってどんな子?」
「まぁ普通。
悪い奴じゃないから大丈夫だよ。」
「よかったー。」
変な人だったらやだもんね。
話しづらい人だったり。
同い年でよかった。
ちょっと撮影が楽しみだよ。
私、イケメン好きみたいだし。


