「それは本人にも話してありますけど、
過度のストレスと緊張、疲労など
肉体的、精神的に限界がきたのでしょう。
一番の問題は本人がそれに気づいていないことですね。
なので余計に無理をしてしまう。
だから周りがサポートしてあげてください。
美鈴さんも、必ず無理はしないこと。
仕事でも休んでね。
倒れたら元も子もないでしょ?」
「はーい。」
「それじゃ今日は終わり。
薬はまた出しとくから、必要な時には飲むこと。
我慢は禁物。わかった?」
「はーい。」
「受付で次の予約取ってってねー。」
「ありがとうございました。」
私は挨拶をして診察室を出た。
「やっぱ俺のせいだったな。」
「え、なんで?
そんなことないでしょ。」
「俺が無理させてたな。」
「自分で気づけなかったのが悪いし。
あとアガリ症なのも。
だから長曽我部さんは関係ないよ。」
ただ私が頑張りたかっただけなんだ。
それだけのこと。


