「じゃあ一緒に夜ふかしでもするか。」


「…へ?」


私が理解しないでいると

弘希は掛け布団を持って

ソファへ座った。


「ほら、お前も入れよ。」


「え?」


「あ、でもあちーからエアコンはつけて。」


「え、あ、はい。」


私はエアコンの電源をまたいれてから

なぜか弘希の横に座り、

弘希の布団へ一緒に入った。


「涼しい部屋で布団にくるまってると

すげーほっとしねー?

俺けっこう好きなんだよね、これ。」


「はは、ちょっとわかるかも。

この暖かさがちょっと幸せ。

冬のこたつみたいな。」


「そう、それそれ。」


「まぁこたつとか

入ったことないけどね。」


「は?まじで?」


「まじで。

今年の冬はこたつ買おっかな。」


「まじで出られなくなるけどな。」


「冬の布団みたいなね。」


「そうそう。

1度暖かいとの入ると

もう寒いところに出られなくなるよな。」


それはすごくわかる。

暖かいところを知ってしまった私は

もう孤独を感じたくない。


引き返せなくなってる。