居場所をください。




「なぁ、いいわけ?

あの男?」


「だって連れてくわけには行かないでしょ。

どうせ今からなら長曽我部さんち泊まりでしょ?

私たちが長曽我部さんちに泊まるなんて

どういう関係?なんて疑われるし。」


「兄妹ってことは知らねーんだ?」


「うん。」


「ふーん。」


そんな話をして

俺らは車に乗り込んだ。


「ねぇ、長曽我部さん。

夏音ってどうなるの?」


「あー、やめるつもりはないみたいだな。

とりあえず顔はいいから

グラビアやったり演技やったりってとこだな。

こっちも契約金もらってる以上、最低限のことはする。

そん中でなんか才能見つかればそれはそれでいいし。」


「ふーん。」


「メインはアイドル活動だけどな。

とりあえずは。

ただ本当に売れなかったからな~。」


「その美鈴の友達、そんな可愛いわけ?」


「なに、また長曽我部さん

弘希になんか喋ったの?」


「別に大したこといってねーよ。

あの勝負の話と、Secretの話。」


「ほんと弘希にはよく喋るよね。


まぁ可愛いよ。すっごいかわいい。」


「写真とかねーの?」


「あるよー。

CDのジャケットだけど。


このセンターにいる子。」


へー、確かに可愛い。

性格悪そう。


「……………俺の嫌いなタイプ。」


「うわ、ひどい。」


「真実を言っただけ。」