「俺、プライベートでも

ずっと美鈴ちゃんの横にいたいんだけど。」


「ハル…」


「ほんとは知ってんでしょ?

俺の気持ち。」


そう言われて私はハッとした。

だから、私はハルの腕をほどいて

ハルから少し離れてハルを見た。


「うん、知ってる。

ちゃんと知ってるよ、ハルの気持ち。」


「美鈴ちゃん、俺…」


「ハルはずっと私と一緒に

踊っててくれるんでしょ?

私の専属ダンサーでいるんでしょ?


ハルがダンスをすごい好きなこと

ちゃんとわかってるから。


私もハルにはずっとそばにいてほしい。

だからハルはなにも言わなくていいから。

ちゃんとわかってるから。」


「美鈴ちゃん…」


「ね?」


「……………うん。

ごめん、俺…」


「なに謝ってんの。

明日も練習頑張ってよ。」


「うん!

センターの座は誰にも譲れないし!

美鈴ちゃんの隣は俺。

美鈴ちゃんのペアは俺。

頑張ってキープしないと!」


「はは、そうだね!

じゃあまたね?」


「うん、おやすみ。」


「おやすみ。」


私たちは笑顔を交わした。