居場所をください。




アトラクションを乗り終えたあとも

ハルとたっつんからいろんな情報を聞いた。


「すごいねぇ…。

私みたいな素人だと気にも止めないところに

いろんな仕掛けと配慮がされてて。」


こういうのが人を幸せにするのかもしれない。


「人を楽しませるために作られてるからね。」


「……………で、私たちは今なにをしてるの?」


こんなところに座って。


「んー、とりあえずご飯?」


今、私たちは近くのお店で買ったシートを敷き、

ご飯を買いに行ったたっつん待ち。


「美鈴ちゃんって本当に知らないんだね。

ここのこと。」


「うん、名前は知ってたけど

もともとテレビとか見る方じゃなかったし

あんまり興味もなかったしね。」


でも、すっかり夜になったここは

ますます綺麗に輝いている。


ここのシンボルであろう、日本離れしたお城も

幻想的にライトアップされてる。


「お待た~!」


「おっそ!!」


「超特急だっつーの!

美鈴ちゃんはほんとにサラダだけでいいわけ?」


「うん。

お昼つけ麺食べちゃったし

あんまりお腹もすいてないしね。」