居場所をください。





そんなことを言ってた私だけど……


「もうお腹いっぱい……」


「えぇ!もう!?」


半分が限界だった。


「たっつんあげる。」


「やったね。

美鈴ちゃんの胃ってどんだけ入んねーの?」


「ほんとだよー。

前はこんなん余裕で食べられたのに。」


長曽我部さんのせいだよ、全く。

……………いや、でも長曽我部さんの朝ごはんだと

もっと食べられるのになぁ。


それにマスターのハヤシライスだって………


私の胃腸は食べ物を選ぶのか。

なるほど。


「美鈴ちゃん、このあとどうする?」


「ん?特に用はないよ。

行きたいとこあるなら付き合うよ。」


「え!まじで!?」


「え、うん。

そんな驚く?」


「美鈴ちゃんとそういうのないから!」


「はは、そっか。

休みの日は結構遊ぶけどね。

たっつんは平気なの?」


「もちろん暇だよ。」


「よし、ならどこ行く~?」


「美鈴ちゃんは希望ないの?」


「私はどこでも。」


「でも今日の美鈴ちゃん、

めっちゃバレバレな見た目だから

ちょっと郊外とかのが良くね?

俺運転するし。」


「じゃあドライブだね、ドライブ!」


「じゃあ早く行こ。

すぐ暗くなっちゃうしね。」