居場所をください。




「ところでたっつんはどれにすんの?」


店員さんを呼んどいて

ハルが今さら聞く。


「俺これー。」


「じゃあそれとこれ2つね。

一個大盛で~。」


「あ、俺のも大盛にして~。」


「かしこまりました~。」


俺のも大盛にしてって。

そんなんでわかるの?


「っていうかつけ麺のお店なんだね~。

こんなに種類があるとは。」


「ここのつけ麺まじうまいから!」


「たっつんがそこまで言うなら

かなり期待するからね。」


「期待を裏切らないうまさだよ。」


ハードルあげるねぇ。

すっごい楽しみ。


「……………っていうか美鈴ちゃんバレバレだね。」


私の隣にいるハルが

どこかを見ながら言った。


「え、そう?」


「あっち。

店員さんさっきまで一人だったのに

なぜか三人いるし。

こんな時間なのに。」


「……………ほんとだ。」


「っていうかハルと俺の事にも気づいてるっぽいし

ライブ来てる子じゃねー?」


「へぇ、そうなのか。

よくわかったね。

私全然気づかなかったよ。」


よく見てるね。