居場所をください。




「はい、到着。」


「あれ、早いね。」


「車だからな。」


そういいながら

スムーズにバックで駐車するたっつん。


この人は車が好きそうだ。


「美鈴ちゃんそのまま降りんの?」


「え、ため?」


私がドアに手をかけ、車を降りようとすると

たっつんも私の見た目に突っかかった。


「いや、めっちゃバレバレだと思うけど。」


「案外バレないもんだって。

私このままスーパーもコンビニもいってるよ?」


「まぁ美鈴ちゃんがいいなら良いけど。

ハルもさっさと降りろよ。」


仕方ない、やっぱサングラスはかけて……


「それはもっとバレバレだと思うけど。」


「もー!じゃあこのままでいいよ!

行こ!」


いちいち気にすんの

本当めんどくさい。


なにも気にしなかった頃が

本当によかった。