居場所をください。





「よ、お待た~。」


「あ、たっつん車じゃん!」


「おう、乗れよ。ガキども。」


「ガキじゃないし。

お邪魔しまーす。」


楽だ。最高に楽だ。


「でもたっつんが車って珍しいじゃん。」


ハルは私の横に座りながら

たっつんに問う。


「俺もたまには運転しないと

ナヨるからな~。」


ナヨるってなに。

よくわかんないけど。


「ハルは車買わねーの?」


「置くとこないしなー。」


「へー、ハルも免許あるんだ。」


「高校生の間にとったよ。

夏休みとか暇だしね。」


「私も免許ほしいー…」


「とれば?」


「まだ17歳だし。」


「誕生日1か月前から自動車学校入れるよ。」


「え、そうなの?

といっても私の誕生日はまだ先だけど。」


「美鈴ちゃんは今忙しいし

今は無理じゃね?」


「……………確かに。」


ってかたっつんが美鈴ちゃん呼びって

なんか変な感じ。