居場所をください。




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「お疲れ。」


結局抽選をしてMCの時間は終わり。

今日は本当に質問が多かった気がする。


「うん、ありがと。」


そしてやはりライブのあとに

直接会うのはなかなか辛い。


待たせるわけにもいかないし、

疲れた体に鞭を打ち、今日も5人、

精いっぱい楽しんできた。


会ったあとはすごい満足感に満たされるのに

それまでがなかなか辛かったり……


「疲れたからもう帰る。」


「じゃあみんなに声かけてからな。」


「うん。」


帰り支度も全て済ませた私は

長曽我部さんに支えられながら

控え室へと向かった。


みんな基本的にここにいるから。


「お疲れさま、みんな。」


「美鈴ちゃんもね。」


と佐藤さんも私の横へと来た。


「今日はもう帰るね。

お疲れさま。」


「あ、美鈴ちゃん!」


帰ろうとした私をハルが止めた。


「ん?」


「俺も一緒に帰っていい?」


「うん、いいよ。

家近いもんね。

長曽我部さん、いい?」


「ハルが先に降りるならな。」


「やったね!!」


「美鈴は疲れてんだから静かにしろ。」


「はーい…。」


「はは、いいよ。

ハル見てると元気になれるし

疲れてるのはハルも一緒だもんね。


それじゃお先に~。

たっつん、あとで電話するからねー。」


「おう!また明日な~。」