居場所をください。




「……なら出たがりのハルにやってもらうか。」


うわ、逃げたね。

完全に逃げたね。


「おい、ハル。

早く来い。」


「はいはーい!」


「はやっ!

絶対そこでスタンバイしてたでしょ!」


すぐ出てきたよ、この子。


「瞬くんはバク転できないんだよー。」


「え!そうなの?」


私が瞬にそう聞くと


「ばか!言うなよ!」


とマイクなしで言ってハルの頭を殴ってた。


「いってー…

まぁそういうわけだから

俺がやってみせよう!!

はい、美鈴ちゃんも亜美ちゃんもどいてね。

いくよー?」


ハルはそう言いながら

手首足首を柔らかくして

側転からのバク転バク転バク転バク転バク転……


お、おぉ……すごい…。


「どうよ!惚れたしょ!

美鈴ちゃん惚れたでしょ!」


「お帰りくださーい。」