居場所をください。




「今日ジャケ写撮影だったの。」


「その髪の毛は?」


貴也が聞いてきた。


「長曽我部さんの指示。

目立つでしょ。」


「だな。最初知らねーギャルかと思った。」


「私もそれ思った。

インパクトほしいんだってさ。

それだけで頭に残るからって。」


「へー、なるほどな。」


「今日はなにする?」


そこへマスターが注文を取りに来た。


「野菜スープで。」


この前食べた野菜スープが

すっごく美味しかったのだ。


「またそれかよ。」


「いいじゃん、好きなんだから。

貴也だってまたハヤシライスじゃん。」


「うるせーよ。」