私は楽屋で一人、横になって
スマホで沖野さんのブログをチェックしていた。
沖野さんの言葉だったり、センスだったり
日常だったり、すべてが好きだ。
ライブの前は一人で精神統一してるんだって。
すごいなー。
私なんてなんか緊張と不安で押し潰されそうだよ。
コンコン……
ん?
「はーい。」
誰?
「やっほー!来ちゃったー。」
「なんだ、ハルかぁ。」
「え、残念?」
「そんなことないよ。
どうしたの?」
「長曽我部さんが
話し相手になってこいっていうからさぁ。
ユリ姉と瞬がちょっと出てて
莉子ちゃんは寝てるし
たっつんは筋トレ始めるし
陽くんは本読んでるし。」
「しおりんは?」
「しおりんはスマホ。
でも俺しおりんとはあんまり
会話続かないからさー。
暇だー!って言ったら長曽我部さんが
なら美鈴、今緊張してるだろうから
楽屋行って話し相手になってこい。
とか言うから来ちゃった。
長曽我部さんは忙しそうだったしね。」
「ふーん、そうなんだ。」
たっつんこんな時でも筋トレしてるんだ。
好きだね。


