「で、午後は打ち合わせな。」
「なんの?」
「ジャケデザインと
曲のタイトル決まってないだろ。」
「あー…。」
そうだった、未定のままだった。
「でも、もう決めたよ。」
「そ、ならよかった。」
「ねぇ、私デビュー前に出てくよ。
バイトで貯めたお金もあるし、
最近は給料も増えてきたしさ。
さすがに未成年の私が長く長曽我部さんちに
居候するわけにはいかないし。」
「そうだな。」
「でね、保証人とかお願いしたいんだけど…。」
「あぁ、部屋なら会社が借りるよ。
家賃半分負担するから、半額給料から引かれるし
だからあんま安いとこ住むなよ。
女の一人暮らしなんだからな。」
「はーい。
でも部屋見に行く暇がないんだよね…。」
「こだわりとかないなら
こっちで決めて来るけど。」
「トイレとお風呂別ならお任せ。」
「そんだけ?」
「あとは選ぶ人のセンスで。」
「わかった。
ならこっちで決めとくよ。」
「ありがと、助かる。
私そういうのめんどくさい人だから。」
「そんな感じする。」
「失礼な。」
「ま、今年中には引っ越せるな。
寂しくなるな~。」
「絶対嘘でしょ。」
「そんなことないって~。」
……………。


