今日は打ち合わせとライブ練習だけらしいから
ラフに、年末に長曽我部さんに買ってもらった
綺麗な青の男物のパーカーを緩く着て
白のショーパン。
着替えが面倒なタイツはナシだけど
ま、もう春来たしね。2月だし。
髪の毛は盛るのが面倒だから
ストレートにしてフードをかぶってしまおう。
「……………あれ、弘希も青のパーカーだし。
かぶってる。」
ソファに座ってテレビを見てる弘希の後ろ姿を見ると
服が微妙にかぶっていた。
「は?」
私が言うと、弘希はだるそうな声を出し、
顔だけこちらに向けた。
かと思ったら少しだけ目を見開いた。
「……………なに?」
私はソファに座るため
弘希に近づいた。
「…え、嘘でしょ?」
「パクってんじゃねーよ。
つーか男物だろ。」
似てるとかじゃない。
本当に同じパーカーを着てかぶっていた。
「………いいじゃん。
っていうかズボンは制服なのに
なんで上はパーカーなの。」
「これにブレザー羽織ってくから。」
……………なんだそれ。
そんなんでいいんですか。