居場所をください。




「で、美鈴。

これでいいわけ?」


「えー、弘希が選んだやつー?」


「じゃあどれにすんの?」


「……………まぁそれでいいや。

盛れてるし。」


「別人級にな。」


「弘希は一言余計なの!

ってそれ私のクッキー!

なに食べてんの!」


「いちいちうるせーな。」


私が少しずつ食べてたクッキーは

いつの間にか隣に座っていた弘希に食べられ

残り2枚となっていた。


「もー、弘希のうんこ。」


「……………ガキかよ。」


「あんたバレンタイン3つももらったんでしょ?

そっち食べなさいよね。」


「あぁ、じゃそれ美鈴にやるわ。」


「いらないわ!

まったく…親の顔が見てみたい。」


「うるせーよ。」


弘希とは反対側に座る長曽我部さんが

私の頭を小突きながら言った。


「もうやめた!

お風呂入ってくる!」


私はパソコンを閉じて

立ち上がってお風呂に向かった。