居場所をください。




「美鈴ちゃんいるー?」


「はーい、いますよー。」


私が仮眠室でぐったりしていると

佐藤さんが来た。


「あのね、秋に公開される映画があるんだけど

それの主題歌のオファー来たんだけど大丈夫?」


「うん、もちろん。」


「で、長曽我部さんが

主演のオーディション受けろって。

どうする?」


「主演なのにオーディションなの?」


「まぁそういうのもあるよ。

とりあえず書類からチェックして

イメージ合う人を探すとか。」


「どうせ私なんか受からないよー。

私役者じゃないもん。」


「でも長曽我部さんは受けさせる気満々だったよ。」


「なら私に拒否権ないじゃん。

それもう申し込んでるよ、絶対。」


「はは、そうかもね。

じゃあ受けてね?」


「はーい。

まぁたぶんダメだと思うけど。

ちなみに物語は?」


「まだ脚本来てないからあらすじだけだけど

えーとね………

心臓病だった子が奇跡的に生き延びて

その後知り合った暴走族の子と恋に落ちる話。」


「えー!ラブストーリー?

やだー。」


「ま、受けてね。」


……………やっぱ拒否権ないじゃん…。