居場所をください。




「あ、そうだ。

新曲~。発売されてから日にちたってるけどね。」


夏音にあげるためにとっといたもの。

もうあげることはできない気がしたから。


「え、まじで?くれんの?

最近くれねーから買っちゃった~。」


「え、そうなの?」


「俺、ファン一号だしね。」


「あぁ、もう忘れてたよ。」


「ひどっ。」


「仕方ない、亜樹にでもあげよ。」


あの人全然聴いてくれないけど。


「誰?」


「あぁ、いとこ。」


「あー、前報道されてたやつね。」


「全然私の曲聴いてくれないけどね。」


そもそもあいつは私に興味がない。

颯太との温度差がすごい。


「ってかもうすぐバレンタインじゃん?

俺楽しみにしてるから。」


「誰もあげるなんていってませんけど。」


「去年ももらえなかったし!」


「誰にもあげてないもん。

今年もあげる人いないし作らないと思う。」


「えー。」


「隼也ならファンの子からもらうでしょ。」


彼女もいるし。

なんて言えないけど。夏音いるし。