居場所をください。




それから私はご飯を食べ、帰り支度。


「美鈴ちゃん、もう帰んのー?」


「うん、明日も仕事だしね。

みんなも明日学校でしょ?

早くかえりなよー?」


私は荷物をまとめて立ち上がった。


「亜樹は行かねーの?」


すかさず岳人が言った。


「亜樹が来てくれると私も嬉しいな~。」


なんせ荷物が多いから。


「俺はお前の荷物もちじゃねーっつーの。」


「はは、バレたか。

行こ。


じゃーね、みんな。」


私は亜樹とファミレスを出た。


「この前の電話、なんだったわけ?」


「あぁ、石田弘希?

なんか事務所前にいてさー。

長曽我部さんの子供とか言うから

まぁ事実確認かな。」


「へー、会ったのか。」


「うん。

亜樹は仲良くないんだよね?」


「良くもないし、悪くもない。

関わりない。

離婚した今じゃさらに関係ねーし。」


「まぁ確かに。

でもそんな関係ない人に

夕飯食べさせたかと思ったら

朝もいたんだよね。」


「は?部屋あげたのかよ。

男だろ。少しは危機感もてよ。」


「亜樹だって部屋来たじゃん。

それに朝は長曽我部さんが連れてきたみたいだし。

全然女に興味ないみたいだし大丈夫だよ。」


「そいつが弘希の名前を言ってるだけの

全然違うやつだったらどうすんだよ。」


「……………ハイ。」


……なぜ私は怒られているんだ?