「悪い、遅れた。」
結局来たのはレッスンが終わってから一時間後。
「何してたの?
一昨日から時間ルーズすぎでしょ。
待たされるの嫌いなんだけど。」
「ごめんって。
仕事終わらなくて。」
「連絡くらい出来るでしょ。」
「そんな怒んなって。
機嫌直せよ。な?」
「………ほんとに仕事なの?」
「仕事だよ。」
「佐藤さんも?」
「そう。」
「昨日も今日も食堂に誰もいなかったのはなんで?」
「たまたまじゃね?」
「嘘だね。」
「嘘じゃねーって。」
「……信じるよ?」
「……………うん。」
なんなんだ、今の間は。
絶対嘘でしょ。
「とりあえず乗れよ。」
「うん。」


