居場所をください。




「でも、俺は今の美鈴好きだよ。」


「何コクってんの。」


「なかなか似合ってると思うけど。

ギャルでも美鈴らしくて。」


「まぁ私も嫌いではないけどね。

実際は。

服は好きなの着てるしさ。」


「それが流行ってきてるんだから

ギャルも捨てたもんじゃねーだろ。」


「高橋ってギャルが好きなの?」


「なんだよ、悪いかよ。」


「じゃあ夏音好きになったのはなんで?」


「タイプと現実はちげーんだよ。」


「ふーん、そっか。

そうだよねー。

私も貴也の見た目、全然タイプじゃないや。」


「そうだろ。

ってか美鈴ってどんなんがタイプ?

一高か芸能人でいうと。」


「私の後ろで踊ってるハルってわかる?

ハルはめっちゃ見た目タイプ。」


「へー、あれか。」


「瞬が連れてきたんだけど

見た目よすぎて即オッケー。」


「え、それでいいのかよ!」


「瞬がつれてくるくらいだもん。

ダンスが出来ることはわかるし

目の保養は近くにいてほしいもんなの。」


「お前の周り、イケメン揃いじゃん。」


「そうかもだけどさー。

そんなタイプじゃないから。みんな。」


「でも近くにいたら好きになったりしねーの?」


「ハルは中身がタイプじゃないの。

落ち着いてる方が好き。」


「なるほど、納得。」