居場所をください。




それからもぐだぐだ2時間くらい

そこでずっと話していた。


焼肉食べるペースも遅いし

なにをそんなに話してるんだってくらい

私たちは話がつきなかった。


「はー、なんか高橋すっごい楽。」


「それ喜んでいいわけ?」


「えー、喜んどいてよ。」


「んじゃまぁ喜んどくわ。」


「気兼ねなく愚直も弱音も吐けるしね。」


「なんかあったわけ?」


「とくになにもないけどね。

長曽我部さんには弱音とかも吐けるけど

言いたいときにいなかったりするし。

高橋は呼んだら来てくれるでしょ。

気つかわなくていいし、楽。

冷めてるって散々言われてきたけど

冷めてる自分が一番楽なんだなって

最近思い始めてる。

無理して笑わなくて済むし

高橋といると普通に楽しいけど

あんま笑わなくて済むっていうか

笑顔を見せるだけが感情表現じゃないんだなって。」


「なに、俺のこと好きなの?」


「殴っていい?」


「いや、冗談だけど。」


「知ってる。」