居場所をください。




それから打ち合わせ、生放送をして

今日の仕事もあとは打ち合わせだけだ。


「美鈴、ちょっと仕事の電話あるし

先行くわ。

車つけとくから。」


「了解です。」


仕事人間、長曽我部さんは先にいってしまった。

私も、荷物の確認をして、車へと向かう。


「五十嵐さん、最後にひとついいですか?」


「はい、なんですか?」


これでやっと密着取材も終わりだ。


「なぜそこまで頑張るのですか?」


「……………負けたくないから。

自分にも、あの人にも。


それじゃ、お疲れさまでした。

今日はありがとうございました。」


車までついた私はそれだけ言って

車へ乗り込んだ。