居場所をください。




「朔也は親戚の家に行ってて来れねーって。

あとはみんな来るってさ。」


亜樹がまとめてLINEしたらしく、

スマホの画面を見せてくれた。


「ここ集合でいいわけ?」


「いいんじゃない?

じゃあ私は店長に電話するかな…。」


私が前までバイトしてたところが

ここらへんじゃ一番近い。


『プルルル…はい、野いちごカラオケ店

西島がお受けいたします。』


「あ、店長?五十嵐です~。」


『おう、久しぶり。

どうした?』


「今から行きたいんだけど空いてる?」


『今満室~。

早くて16時かな。

どうする?予約しとく?』


「うん、お願い。

7人ね。」


『了解。

受付は通る?』


「うん。今日は一般人だから大丈夫。」


『了解。じゃあ部屋とっとくわ。』


「お願いしまーす。

じゃ、またあとで。」


私はそれだけ言って電話を切った。