居場所をください。




「和也ってやつ、お前を襲ったやつだろ?

気まずくねーの?」


「それは向こうでしょ。

私は被害者だもん。別に。

今は亜樹もいるし平気。

意外と喧嘩強いみたいだし?」


「なんで知ってんの?」


「クリスマスの日、

私と会う前に喧嘩してたでしょ。

手赤かったもん。

だめじゃん、人殴っちゃ。」


「なんだよ、気づいてたのか。」


「あの時、電話やけに機嫌悪かったし。」


「まさに殴ってるときだったからな。」


「だと思った。」


さすが岳人のお友だちですね。


私たちがそんな話をしてると

続々とみんながリビングに集まってきた。


「なによ、ブス。

急に呼び出して。」


「はは、生意気女も相変わらずだね。」


藍子は栞奈と一緒に来た。

で、私のとなりに座る。


「なんで亜樹もいんの?」


「荷物持ち。」


「はぁ?亜樹が?

美鈴って人づかい荒いね。」


「私が頼んだ訳じゃないし。」