居場所をください。




そんな話をして、施設へついた。


「ただいまー!」


私は大きな声で挨拶をした。


「あ、美鈴。おかえり。」


「ママ、明けましておめでとう。

これ、みんなで食べてね。」


こっちはたくさん入ったクッキー。

ここには今優希を除けばちょうど20人いる。


80枚入りのこのクッキーは4枚ずつ

食べることができるのだ。


「ありがとう。

上がってく?」


「うん!

亜樹もおいでよ。」


「あぁ。」


「藍子いる?」


「いるよ。

呼んでくる?」


「うん。

ってかみんないる?」


「紗智と尚樹はいないかな。

バイト。」


「紗智ちゃんと尚樹くん、

3月でここ卒業だもんね。

早いなぁ。」


「藍子も来年卒業だからバイト頑張ってるよ。」


「そっか、あっという間だね。

ってかみんな呼んでよ。」


「みんなって…和也も?」


「うん。

亜樹いるし、大丈夫。」


「そう。

じゃあリビングで待っててね。」


「ありがと。

亜樹、行こ。」


私は亜樹をつれてリビングへ向かった。