居場所をください。




「はい、どーぞ。」


「キレイ~。ありがと。」


私はお金を払ってから受け取り、

お店を出ようとした。


「ちょっと待って!」


おばさんはそういうと

走って家の中に入っていった。


かと思ったらすぐに戻ってきた。


「はい、お年玉。」


「え、いいの?」


「もちろん。」


「ありがとう。」


長曽我部さんに続いておばさんまで。

お年玉なんて、今年初めてもらったや。


「今からお墓にいくの?」


「うん、そうだよ。」


「じゃあ亜樹に荷物持ちしてもらおう!」


「え、いいよ?」


「そんな荷物持って水組んだり花いけたりするの

大変でしょ?

呼んでくるからまってて!」


「え、ちょ……」


止める暇なくおばさんはまた

家の中へ走っていった。



元気だなぁ……