居場所をください。





私はお金を下ろして、次は花屋さんに向かった。


「こんにちはー。」


「はーい。

あ、美鈴ちゃん!

今日はどうしたの?」


「新年のご挨拶に。

これ、どーぞ。」


私は旅行先で購入し、"御年賀"ののしをつけてもらった

コーヒーセットを差し出した。


「気つかわなくていいのにー。

でもありがとう。

若いのにえらいね。」


えぇ、そりゃ大事なレコード会社の社長さん宅ですから。


「上がってく?」


「あ、ううん。

お花買いたくて。」


「どれにするー?」


「おまかせ。

お墓参り用だから。」


「そっか、私が選んじゃっていいの?」


「うん。」


前回も亜樹に選んでもらったし。


「じゃあちょっと待っててね。」


おばさんはそういうと

お花を選んでくれた。