居場所をください。




翌日ー


私が目を覚ますと

長曽我部さんは隣にはいなかった。


空っぽになった布団。


たったそれだけのことで

私は少し不安になって、飛び起きた。


トイレにはいない……

私は露天風呂のドアを開けた。


「おい、覗いてんなよ。」


「いた……。」


「は?寝ぼけてんの?」


「だって…起きたらいないんだもん。」


「ごめんな。

もうすぐ出るから待ってろ。」


「うん。」


私はほっとして部屋に戻り

また布団へ潜った。


目を覚ましたら隣の人がいない

そんな現実は一度だって味わいたくない。


置いていかれる恐怖を

もう思い出したくない。