居場所をください。





「うわー、すごい。」


中は白ベースのレストランがあり、

シャンデリアがキラキラしている。



それから案内され、席に座る私たち。


「美鈴、キョロキョロすんな。」


「…すみません。」


席についてもあたりを見回す私は

いかにも慣れていない貧乏人だ。


「そんな喜んでくれたなら

ここ、頑張って予約した甲斐があるよ。」


「予約したのは俺だけどな。」


「へぇ、ここ人気なんだね。」


「争奪戦はすげーよ。

まぁ予約がとれてラッキーだったな。」


へぇー。


「どんな料理が出るのか本当楽しみ。

こういうとこでご飯食べるのも初めてだし

ちゃんと教えてね。」


「はいはい。」


もう嬉しくて嬉しくて

私はにやにやが止まらない。