居場所をください。





それから小林くんが出てきて、

交代で栞奈がお風呂へ行った。


「麦茶飲む?」


「あ、はい。」


小林くんをソファに座らせて

私は小林くんに麦茶を出した。


「小林くんはいつから栞奈のこと好きなの?」


「俺ですか?

中2くらいのときですね。

一緒の高校いきたくて、必死に勉強したんです。」


「えー、いいね。いいなー。

青春って感じ。」


「本人には内緒でお願いします。」


「うん、もちろん。」


「実は俺、最初は美鈴ちゃんのファンじゃなかったんです。」


「うわ、衝撃の事実。」


「すみません。

その…市川が聴いてるのを知って

共通の話題がほしくて俺も聴きだして…」


「はは、かわいー。」


「でも今じゃ俺の方がハマってますけどね。

美鈴ちゃんに。

今すげー変な感じです。

こうやって喋ってるのも、部屋にいるのも。」


「マネージャーにはファンと仲良くするのは

あんまよくないって言われてるけどね。

小林くんは中学の後輩だし特別~。」


「まじでにやけますって。それ。」