居場所をください。




私たちはタクシーにのり、

少し離れたもんじゃ屋さんへ来た。


「もんじゃとかかなり久しぶり~。」


「俺も。

今日はずっとレッスン?」


「うん、夕方からは友達といたけどね。」


「あ、俺邪魔した?」


「ううん、その友達付き合いたての二人だから

私いたら邪魔だし。」


「へー、付き合いたてか。高校生っぽい。」


「私たちも高校生でしょ。」


「制服とか着たい。」


「撮影できてるでしょ。」


「マジなやつ着たいし!」


「私も数ヵ月前まで来てたのに

また着たくなったよ~。」


そんな会話をしながら

隼也はもんじゃを焼いてくれた。


「そろそろいいんじゃね?」


「いただきまーす。」


私はヘラで取り、一口食べた。


「おいしい!すっごいおいしい!」


「だろ。俺ここのもんじゃがいちばん好き。」


「じゃあまた連れてきてね。」


「はや。まだ一口しか食べてねーのに。」


でも本当にすっごく美味しかったんだ。