居場所をください。




「颯太も亜樹もなにいってんの。

高橋も。」


しかも編集部の人の前で。


「美鈴も前に進めるな。」


「高橋…

私はもう前に進んでるよ。」


「そうだよ!

さっきの美鈴、かっこよかったー!」


夏音…


「……………前の私なら

あんなこと、できなかったもんね?」


「うんうん!強くなったね!」


……………って、夏音…

なんか、前と立場逆転してないか…?


まぁいいや。


「佐藤さん、どうだった?」


電話を終えた佐藤さんに聞いた。


「あぁ、別にもういいってさ。」


「そっか、ならよかった。」


長曽我部さんの許可なしに…

ってのは私は無理だから。