居場所をください。




挨拶も済ませた私は控え室に荷物を置き…


「あ、美鈴ちゃんこれ。

長曽我部さんから。」


「あ、インナーパンツ。

ありがとう。」


……………でもこれ佐藤さんから受けとるのは

ちょっと恥ずかしいよ。


「俺出てるし履きなよ。」


「もう?」


「中撮られたら困るからね。」


「あぁ、なるほどね。」


階段とかでの隠し撮り防止か。


私が納得すると

佐藤さんは控え室を出た。


それを確認して

私はすばやく履く。


「佐藤さん、もういいよー。」


というと佐藤さんはまた中へ戻った。


「友達、呼ばなくていいの?」


「あ、うん。

佐藤さんも一緒に行動するでしょ?」


「うん。」


「じゃあとりあえず佐藤さんと行く。

友達は合流できたらで。


それより編集部の人は?」


「もう来るよ。

さっき連絡したらもういるみたいだったから。」


「了解です。」


文化祭に来たのに

すっかり仕事モードだ。