居場所をください。




「で、いきなり亜樹との話題かよ。」


「颯太、俺をにらむなよ。」


でも颯太はすぐにテレビに視線を戻した。


「美鈴なんて会おうと思えば会えるじゃん。

なんでテレビまであんな見てんの。」


「さぁ?

本物の方が普通はいいのにな。」


「あれはあれ、これはこれ

みたいな?」


悠斗と岳がそんな話していても

颯太は聞こえていないのか無視してんのか

テレビから目を離さない。


『あぁ、一緒に写ってた人は恋人でもなんでもなくて

ただのいとこなんです。』


『え!?いとこなの!?』


『はい。血の繋がったいとこです。

それも最近わかったことなんですけどね。』


最近どころか今朝だろ。


『じゃあ親とか、親戚わかったの!?』


『さぁ、どうでしょう?』


内緒かよ。まぁそうか。

いろいろ詮索されたら面倒だし。